30

5月5日は30歳の誕生日でした

友達や家族、音楽仲間やお客さんからのお祝いの言葉とても嬉しかったです
ありがとうございます

いまやFacebookでは、フレンドの誕生日になると
親切に「今日は誰々さんの誕生日です」と教えてくれるようになっています

ということもあり、小さい頃に感じていた誕生日の特別感というものは
次第に日常化されているように少し思ってしまう自分がいて
今年は静かにひっそりと誕生日を迎えよう。。なんて考えていたのですが

いざやはり、ひとりひとりからの言葉をいただくと
誕生日はわたしを作ってきた数々のつながりを再確認する日だなぁなんて
嬉しいとともに、少し身が引き締まる想いがするのでした

年相応に見えない、とおっしゃってくださる方もいますけれど
誕生日にいちいち無駄に感慨深くなってしまうあたり、しっかり年とってますね


*****


今年は誕生日当日に行ってきました

いわさきちひろ美術館

誕生日前後に訪れるようになってから6年目、いや7年目くらいでしょうか

近年は展示内容をあえて事前にチェックしないで行くことが多く
その日に素直に想いに耽る時間が私にとっての癒しになっています

今年は

「ちひろ没後40年 ~世界中のこどもみんなに平和としあわせを~ ちひろの願い」

という展示内容

このサブタイトルは、ちひろさんがベトナム戦争の反対運動ポスターに
絵とともに手書きで載せた言葉です


面白いことに、ちひろさんの絵は見れば見るほど
その中に描かれている内容そのものよりも
ちひろさん自身の姿がより鮮明に映し出される気がします

チューリップのはなびらの中から顔を覗かせている男の子の絵を見ていると
庭で遊んでいるこどもを見ながら絵を描いているちひろさんの姿が思い浮かびます


だからこの展示は、ひとつひとつの作品から
痛いほどちひろさんの想いが溢れ出ていて

もしかしたらデモより力があるのではないかと思うくらい
(語弊があったらすみません、デモを批判しているわけではないです)
強い意思、そして世界中のこどもを守りたいという彼女の真直ぐな心がありました









生前を知る方(誰だか忘れてしまった)が言った言葉で
「彼女は鉄の芯棒を真綿でつつんだような人だった」
という表現があり、まさにそれを目で見ているようで



この展示を見終えて、

「あぁ、やっぱり戦争には反対だ」
「過去から学ぶことはたくさんあるはずだ」
「いまも世界中ではたくさんのこどもが亡くなっている」
「そんな現状を変えなくちゃいけない」
「わたしにできることは何かないのだろうか」
「というより、わたしは何かできているだろうか」


言葉にしてしまうとそれは何かちょっと違うな、
月並みすぎる、というか陳腐になるとさえ思ってしまうのですが



でも結局はやっぱりそういうことで



今を生きているということはそういうことなんじゃないかなぁ、と
半分情けないような、半分満ちるような、そんな気持ちになったのでした



展示は5月18日までです

ぜひたくさんの人に見てもらいたいなと思いました
(館内にカフェがあるのですが、おやきが絶品です)





*****


さて、30歳になって勝手に目標をつくったわたしですが
より自由に、よりしなやかに、よりシンプルに生きていきたいと思います

不思議なことに、30歳を迎えて
いままでの、人やモノに対する執着がすうっと抜けていった気が少ししています

世間ではLet it goがちょうどはやっていますが
ありのままに、というよりは「手放す」ということが大事なのかもな
なんてちょっと思う今日この頃です

みなさま、今年もどうぞこんなちひろをよろしくお願いいたします


*Chihiro*


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